白金の夕暮れ、グラス一杯から始まるイタリアのアペリティーボ
Drogheria Sancricca(ドロゲリア サンクリッカ)

食料雑貨店とカフェがひとつになった、白金の「ドロゲリア」
白金の落ち着いた街並みに佇む『ドロゲリア サンクリッカ』は、2019年5月にオープンしたイタリアンカフェです。
店名にある「ドロゲリア」とは、イタリアの地域で親しまれている食料雑貨店のこと。
ハーブやスパイス、食材などを扱い、必要なものを買うだけでなく、スタッフとの会話を通して暮らしに必要なものを選ぶ、地域に根付く存在です。
その文化を日本で再現するため、店内にはパスタやオリーブオイル、トマト缶など、イタリアの食卓に欠かせない食材が並びます。
スタッフに相談しながら食材を選び、購入したものを自宅の料理に取り入れる。
店内で料理やワインを楽しむだけではないところに、「ドロゲリア」というスタイルの面白さがあります。
「サンクリッカ」の名前は、イタリア・マルケ州出身の食の専門家、マッテオ・サンクリッカ氏に由来します。創業時には同氏が店の責任者を務め、故郷マルケ州の食文化をはじめ、イタリアの食を日本へ伝える店としてスタートしました。
食材を買いに来た人が、そのままコーヒーを飲んだり、料理とワインを楽しんだり。
目的をひとつに決めずに立ち寄れることが、この店の大きな特徴です。
白金の街で、イタリアの食材や料理、ワインに触れられる。
『ドロゲリア サンクリッカ』は、食を入り口にイタリアの日常を体験できる場所なのです。


イタリアワインを気軽に楽しむ、夕暮れ前の「アペリティーボ」
ワインを気軽に楽しみたい人に、ぜひ知ってほしいのが、イタリアの「アペリティーボ」という食文化です。
夕食前の時間にワインなどのお酒と軽いおつまみを楽しみながら、家族や友人と会話を交わす。
食事を始める前に、まず一杯を楽しむことから一日を切り替えていく、イタリアの食文化のひとつです。
セレクトするワインも、こうした時間に自然と手が伸びるものを意識しています。
中心となるのはイタリアワイン。
知名度や希少性だけを追い求めるのではなく、まず一杯目から楽しみやすい、軽やかな味わいを重視しています。
また、2〜3か月に一度ほどラインナップを見直し、イタリアの土着品種など、産地ごとの個性を感じられるワインも取り入れています。
さらに、イタリアワインだけでなく、自社で立ち上げた長野市有旅の「有旅ワイナリー」の日本ワインも取り扱っています。醸造責任者の田中氏を中心に土地と向き合いながらワイン造りを続けており、豊かなラインナップが揃います。
「料理に合わせるワインを選ぶ」という楽しみ方だけでなく、まずワインを一杯飲み、そこからおつまみを合わせてみる。
そんな自由な楽しみ方ができるのも、この店のスタイルです。
このアペリティーボを気軽に体験できるのが、ドリンク2杯とおつまみ3種を組み合わせた「アペリティーボセット」。
ワインはもちろん、ビールやカクテルとともに軽くつまみながら、夕食前のひとときを楽しめます。
夕方になると、店は「BAR サンクリッカ」として営業。
仕事帰りに一人でグラスを傾けたり、友人と軽く一杯楽しんだり、食事の前にワインを味わったり。
白金の夕暮れに、まずはグラス一杯から。
アペリティーボをきっかけに、イタリアのワイン文化を身近に感じられる時間です。



生産者から届いた食材を、料理とワインのあるテーブルへ
ドロゲリア サンクリッカが扱うイタリア食材は、現地へ赴き、生産者と直接言葉を交わしながら厳選されたものです。
例えばオリーブオイルは、オリーブの収穫から品質を確認し、生産者とのコミュニケーションを重ねたうえで仕入れています。
また、「アルバのトリュフとワインの騎士」の称号を持ち、アルバの食文化や白トリュフの普及にも携わる富松氏とも協力。
現地のネットワークを生かし、イタリアから直接仕入れた食材を国内のレストランなどへ届けています。
こうして選んだ食材は、商品として販売するだけではありません。
店内の料理にも取り入れ、実際に味わってもらうことで、その食材がどのように料理になるのかまで伝えています
そのひとつが、創業当初から提供を続けるマリトッツォです。
マルケ州の食文化を背景に、パン生地にはバターではなくイタリア産オリーブオイルを使用。
中にはイタリア直輸入の高品質なヘーゼルナッツペーストを忍ばせるなど、現地で選び抜いた素材の魅力を存分に引き出しています。
日本で広く知られる以前から、本場の味を紹介してきたことでも知られる一品です。
また、10月から12月頃には、ピエモンテ州アルバの白トリュフを使った季節限定メニューも登場します。
目玉焼きに白トリュフを削った「悪魔の朝食」や、白トリュフを使ったパスタ「天国の昼食」など、季節によってイタリアの食文化を楽しめる料理も用意されています。
食材を知り、その味を料理で楽しむ。
そこから、料理と一緒にグラスを傾けるワインへと楽しみが広がっていくのも、食料雑貨店とカフェがひとつになったドロゲリアサンクリッカならではの流れです。




イタリアの街角を思わせる、ワインを楽しむ空間
店の外観は、イタリアの街角にあるカフェや食料雑貨店を思わせるつくり。
ガラス張りの間口から店内の様子が見えるため、通りからでも店の雰囲気が伝わります。
店内にはイタリアから取り寄せた床材やインテリア、アンティーク家具を配置。
照明には、イタリアのインテリアライティングデザイナー、ディエゴ・マーディガン氏によるものを採用しています。
食材の棚には、生産者の写真や言葉を添えたディスプレイも。目の前の商品だけでなく、その先にある産地やつくり手を感じられるようにしています。
昼間のカフェとは少し違う空気のなかで、夕方からはワインを片手に過ごす時間が始まります。
テラスでは愛犬を連れた人が会話を交わし、店内では新聞を読みながら一人の時間を楽しむ人も。
友人と食事をする人もいれば、ワインを一杯だけ楽しんで帰る人もいます。
ワインを飲む目的があっても、特別な構えは必要ありません。
その日の気分に合わせて、グラス一杯から楽しめる。
そんな気軽さが、この空間によく似合います。

食材とワインを囲み、人が集まる場所へ
「ドロゲリア」という文化を日本で伝えるうえで、大切にしているのが、食を介したコミュニケーションです。
食材についてスタッフに尋ねれば、料理の使い方を知ることができる。
料理を味わいながらワインについて話せば、新しい一本に出会えることもある。
そうした会話がきっかけとなって、お客様同士の交流が生まれることもあります。
食材を買うために訪れた人がワインを飲み、ワインを飲みに来た人が食材を手に取る。
ひとつの目的だけで完結しないからこそ、そこにはさまざまな楽しみ方が生まれます。
料理を食べることも、ワインを飲むことも、食材を選ぶことも、すべてイタリアの食文化につながっている。
「ドロゲリア サンクリッカって、こういう場所だよね」と、訪れる人それぞれが自分なりの楽しみ方を見つけられる店を目指しています。
まずは夕暮れ時に、グラスワインを一杯。
オリーブや小さなおつまみを添えて、食事の前のひとときを楽しむ。
白金で過ごす一日の終わりに、イタリアのアペリティーボを体験してみてはいかがでしょうか。
●グラスワイン:¥1,000前後~
・スパークリングワイン:1種類
・白ワイン:1種類
・赤ワイン:1種類
●ボトルワイン:¥7,000~8,000
・約12~13種類
この逸品
故郷の記憶を受け継ぐ、マルケ州のラザニア
『ドロゲリア サンクリッカ』のオープン当初から提供されている、定番のラザニア。
関連会社「ヤザワミート」から仕入れる黒毛和牛で作るラグーソースに、イタリアから取り寄せた卵黄のみを使ったパスタ生地を重ね、オリーブオイルなど素材の一つひとつを厳選して仕立てています。
ルーツにあるのは、創業当初に責任者を務めたマッテオ・サンクリッカ氏の故郷、マルケ州。幼い頃に味わったラザニアの記憶を原点に、懐かしさと新たな味わいを重ねて仕立てた一皿です。
黒毛和牛のラグーを使ったコクのある味わいには、イタリアの赤ワインを合わせるのがおすすめ。
料理とワインを一緒に楽しむことで、マルケ州の食文化を背景に持つこの一皿を、より深く味わえます。
店舗情報
- 店名
- Drogheria Sancricca(ドロゲリア サンクリッカ)
- 住所
-
東京都港区白金1-5-7 小宮山 1F
- 電話番号
- 03-3444-0516
- 営業時間
- 平日
8:00-18:00(17:30L.O)
土日・祝
8:00-19:00(18:30L.O) - HP・SNS
- https://valuet.co.jp/brands/drogheriasancricca/
- 定休日
- 年中無休(年末年始休みあり)
ソムリエ
ホテル ザ・マンハッタンでサービスの基礎など接客スキルを身につけ、その後イタリアンレストランへ。
料理やワインを通してお客様とつながることの楽しさを知り、ワインの知識を深めるために勉強を重ね、ソムリエ資格を取得。
もともとはホテルマンを志望していたという樋口氏。配属先となったフレンチレストランで、料理やワインを介してお客様と接することに魅力を感じたことが、現在につながるきっかけとなった。
お客様やともに働くスタッフからさまざまなことを教わるなかで培った知識と経験を生かし、現在は『ドロゲリア サンクリッカ』の店長として、料理やワイン、食材を通じた店づくりを担っている。